孫社長の後継者「アローラ電撃退任」を追う

匿名投資家による疑惑の指摘は主に7項目

昨年10月、まさに相思相愛だった二人。このときニケシュ氏の退任は想像すらできなかった(撮影:梅谷秀司)

孫正義社長の「最も有力な後継候補」だったソフトバンクグループ(以下ソフトバンク)のニケシュ・アローラ副社長が、株主総会前夜の6月21日午後7時59分に突如退任を発表。決議事項からニケシュ氏再任の項目が削除され、任期満了で総会後に自動的に退任となった。

孫正義社長はあくまでも円満退社であることを強調し、退任理由は自分にあると説明した。「あと5年、10年と社長をやりたくなった。あくまでも私のわがままでこうなった。一番の被害者はニケシュだ」(孫社長)。

一度も売らなかったアリババ株を売却

しかし、これが真相なのだろうか。グループ会社の幹部は「孫社長の説明は子供じみている。少し恥ずかしいことを言ってでも、人に言えない事情を隠そうとしているのではないか」といぶかる。

電撃退任の予兆はいくつかあった。一つ目は怒涛の株式売却である。6月に入ってからソフトバンクは一気に保有株売却を実行。2兆円近いキャッシュを手に入れることになった。

「2000年に投資して以来、1株も売ったことがない」。孫社長が自慢していたアリババ株を初めて一部放出したのを皮切りに、好業績で親孝行の子会社スーパーセル、持ち分法適用会社のガンホー・オンライン・エンターテイメント株の売却を決めた。

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