死にたい時、音楽は「逃げ道」になってくれる アブドゥーラ・イブラヒムを聴いてほしい
しかし、その表現の方法は変わっているというのが私の印象だ。取り分け、この10年ほど、アブドゥーラは確固たる「自分の音色」を獲得し、それによって自らの音楽を構成している。その分岐点になったアルバムがこの『SENZO』である、と私は感じている。
かつて攻撃的なサウンドで人間の怒りや苦しみまでをも表現した若いアブドゥーラが、歳を経るにしたがって慈しみ深い深遠なサウンドで人の瑕疵(かし)を包み込むようになってきた。そして、その変化の中にあってずっと言い続けていることの一つが、「生きてていいんだよ」ということなのだ。
どこにも逃げ場所が見つからない時に
つらいことや悲しいことがあった時に、どこにも逃げ場所が見つからない時に、是非このアブドゥーラの音楽を聴いてもらいたい。そこには、何よりも暖かい大地の、そして人間の息吹が収められている。
アブドゥーラの音楽と、そしてアブドゥーラ・イブラヒム自身と出会えたことは、私の人生においても非常に重要なことである。
大丈夫。生きていて良い。
02. In the Evening
03. Blues for Bea
04. Prelude for Coltrane
05. Aspen
06. Blues for a Hip King
07. Third Line Samba
08. Tookah
09. Pula
10. For Coltrane
11. Dust
12. Corridors Radiant
13. Jabulani
14. Dust(reprise)
15. Nisa
16. ‘Senzo’- Contours and Time
17. Meditation / Mummy
18. Banyana, Children of Africa
19. Mamma
20. Blues Bolero
21. In a sentimental Mood
22. Ocean & the River
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