日経平均は続落、ギリシャ情勢が重石に 週末控え、ポジション調整売りに押される

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 6月26日、東京株式市場で日経平均は続落。ギリシャの金融支援協議の先行き不透明感が引き続き重しとして作用し、さえない値動きとなった。都内で3月撮影(2015年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 26日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続落。ギリシャの金融支援協議の先行き不透明感が引き続き重しとして作用し、さえない値動きとなった。日中はドル/円<JPY=EBS>が弱含んだうえ、週末要因も重なり、ポジション調整などの売りに押された。もっとも下値を買いたい投資家は多く、後場には一時プラス圏に浮上するなど底堅さは維持した。

みずほ証券・投資情報部長の倉持靖彦氏は「ギリシャ懸念の強い欧州、利上げが警戒される米国、調整色を強める中国など海外株は手を出しづらく、消去法的に日本株に資金が集まりやすい。ドル建て日経平均が再び高値をとってくれば海外勢に持たざるリスクが広がり、一段と買いが強まる」と述べた。

朝方に発表された5月の家計調査で、全世帯(単身世帯除く2人以上の世帯)の消費支出が実質前年比で4.8%増と14カ月ぶりの増加に転じたことも株価の支援材料となった。前日に3─5月期決算を発表したJフロント<3086.T>など小売株の一角が堅調だったほか、銀行や保険など金融株の上昇も指数を下支えした。需給面では引き続き日銀によるETF(上場投信)買い入れ期待が根強い。

個別銘柄では、TOWA<6315.T>が年初来高値を更新。東証1部値上がり率トップとなった。大和証券が25日付で同社株のレーティングを新規「1」(買い)として、カバレッジを開始した。目標株価は1450円。半導体パッケージの薄型化および小型化の流れと、中国市場での半導体後工程装置の需要の高まりが同社業績拡大の追い風になるとしている。

東証1部騰落数は、値上がり682銘柄に対し、値下がりが1053銘柄、変わらずが136銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      20706.15 -65.25

寄り付き    20758.43

安値/高値   20650─20785.76

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1667.03 -3.88

寄り付き     1667.68

安値/高値    1656.81─1672.06

 

東証出来高(万株) 219127

東証売買代金(億円) 22666.88

 

(杉山容俊)

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