キヤノンと吉野家の決算を分析する

「円安」や「海外失速」で、想定外に業績が悪化

今回は、キヤノンと吉野家の企業分析を行います。この2社に共通することは、予想より大幅に業績が悪化してしまったということです。キヤノンは高収益ではありますが業績を下方修正しました。吉野家は赤字に陥っています。両社とも安全性にまったく問題はありませんが、短期的には収益を改善させるのは厳しいのではないかと懸念しています。

キヤノンの御手洗会長兼社長。昨年、社長に復帰した(撮影:尾形 文繁)

なぜ2社の業績は落ちてしまったのでしょうか。そして、今後の業績を見極めるにはどこに注意すればよいのでしょうか。キヤノンの2013年12月期上半期決算(2013年1~6月)と、吉野家の2014年2月期第1四半期決算(2013年3~5月)を見ながら解説していきます。

中国や欧州の景気悪化が響いたキヤノン

キヤノンは、前回の第1四半期の決算発表では、今期の業績見通しを上方修正していました。ところが、7月24日に発表された今上半期の決算は大幅な減益となり、通期の営業利益予想を4500億円から3800億円に下方修正したのです。高収益企業であることには変わりはありませんが、当初の予想よりは下振れとなります。実は、4月に上方修正したものを今度は一転、下方修正したのです。

下方修正の理由は、欧州や中国の景気が低迷しているせいで、コンパクトデジカメの販売が落ち込む可能性があるということです。キヤノンは海外販売比率が高い会社ですから、海外の景気の影響を受けやすいのです。

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