竹中平蔵「アベノミクスは100%正しい」

安倍政権の経済政策を占う

 7月21日に投開票を迎える参議院選挙。その大きな争点となるのが、経済政策である。安倍政権の成長戦略をどう評価すべきか?参院選後に何がポイントとなるのか。安倍内閣の産業競争力会議メンバーである竹中平蔵氏に話を聞いた。

ダボス会議の参加者は、安倍首相を絶賛

――世の中では「アベノミクスバブルは終わった」という議論もささやかれていますが、ここまでの安倍政権の経済政策をどう評価しますか?

アベノミクスは、理論的には100%正しいと思います。最近私は、「TINA」という言葉をよく使いますが、これは英国元首相のサッチャーの言葉です。TINAとは「There is no alternative」の略、つまり「これ以外の方法はない」という意味です。

ただ、これが本当に実現できるかどうかはわかりません。これは政治の強い決意をもって実行してもらわないといけない。「アベノミクスが正しいかどうか」を議論するよりは、「アベノミクスが本当に実現できるかどうか」を議論するほうがいいと思います。

今年のダボス会議では、参加者は皆、安倍さんを絶賛していました。「彼の言っていることは正しい」という意見です。この間、経済学者のジョセフ・スティグリッツやアダム・ポーゼンと内閣府で会議を行いましたが、彼らも同意見でした。「安倍首相の言っていることは正しいので、きちんと実行してほしい。それに尽きる」ということです。

デフレを解消しようと思ったら、これは貨幣的現象ですから、金融を緩和しないといけない。財政については、短期には需給ギャップを埋めるけれども、長期には財政再建が必要になる。そして、経済を成長させるためには、規制改革を進めなければなりません。これらは否定しようがないことです。まさしく、There is no alternativeですよ。繰り返しますが、問題はこれを実現できるかどうかです。まだ道のりは、そうとう遠い状況です。

近頃の株の乱高下について一言申し上げておくと、日本の株価は昨年6月が底で、今年の5月までに83%も上昇しています。バブルの1980年代後半でも、年平均の上昇率は60%ぐらいです。ところが、それを上回るペースできたため、みんなが「これは上がりすぎる。どこかで利益を確定させたい」と思っていたわけです。ちょうどそこに、アメリカの金融の出口の話が出てきて、調整が起きました。これはひとつのプロセスだと思います。一連の動きが示しているのは、金融政策の効果がいかに大きいかということです。

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