DV騒動が泥沼化…夫婦を壊す「べき論」の暴走

夫の暴力に、妻は大掛かりな報復行為で返す

夫婦生活の危機は、誰のもとにもふいに訪れます(写真:Matt Roberts / getty)

ハリウッドで活躍する俳優ジョニー・デップ氏、女優アンバー・ハード氏の夫婦関係をめぐり、連日さまざまな報道がなされていますね。ジョニー氏のDV(ドメスティック・バイオレンス)によってつけられたとされる「あざ」の写真も枚飛び出し、物議を醸しています。

この件の真偽については裁判所の審問を待つしかありませんが、一般論として、DVは決して他人事にできないテーマです。

パートナーのどちらかが、相手を「自分の思い通りにさせたい」「服従させたい」と思い、そこに向かうパワーが大きくなりすぎてしまう……。そんな夫婦に待っているかもしれない悲劇をアンガーマネジメントの切り口で検討し、回避策を講じてみます。

「怒りを伴う攻撃」は「対人スキル」?

この連載の記事一覧はこちら

日本でもDVの認知件数は急増しています。2014年に全国の警察が把握したDVの数は、5万9072件(前年比で19.3%増)に上り、過去最多を更新しました。警察庁は「社会的な関心が高まって相談が増えたうえ、警察が積極的に事件化した影響」と分析しています。

では、そもそも人はなぜ攻撃行動をとるのでしょうか。学説としては本能説、フラストレーション説など諸説ありますが、そのうちの社会構築理論では、「怒りを伴う攻撃行動は、自らをコントロールできない情緒的爆発でなく、『自らをコントロールできないぐらい不本意な事態なのだ』という意図を相手に理解させ、事態を有利に動かそうとする『対人スキル』である」ととらえています。

つまり、本人にとっては(意識してかせずかはさておき)論理的に先を見越した行動であり、攻撃への罪悪感が希薄なのです。

次ページDV加害者は強い「劣等感」を持っている
関連記事
Topic Board トピックボード
人気連載
Trend Library トレンドライブラリー
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

Access Ranking
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチ
情報の裏側<br>ググるだけではカモられる

スマホの登場で簡単に情報を手に入れられるようになった。一方、エセ情報も氾濫。情報洪水の舞台裏と、荒波を泳ぎ切る実践スキルを紹介する。佐藤優氏、池上彰氏…情報賢者が登場。