2人が暮らすマンションには温泉大浴場や露天風呂、プールを備えたクアゾーン、サウナ、スポーツジムなど、リフレッシュできる施設が充実しています。湯沢の恵まれた環境を活かしながら、彼らがどのように事業を育てていくのか今後が楽しみです。
移住を左右するのは、街に向いているかどうか
「移住を考えるにあたって重要なのは、ライフスタイル、仕事、そして住まいのバランス。この3つの組み合わせは、街の数だけ違います」と伊藤さん。たとえ隣り合う市区町村(例えば現在伊藤さんが携わっている三条市・加茂市・燕市・弥彦村)でも、向いている人物像はまったく異なる。だからこそ、街ごとにピッタリの人を見つけ、勧めることが移住コンシェルジュの仕事なのだと。
「移住がうまくいくかどうかは、街に向いているかどうかが重要なんです」
伊藤さんにとって移住コンシェルジュの仕事は、空き家やマンションを紹介して終わりではありません。その人がこの先も“住み続けたい”と思える街と、どう結びつけるか。そこまでが仕事だと考えています。
そこには伊藤さんの過去の経験がありました。前職で、地方で大型商業施設をつくる仕事に携わり、巨大なショッピングモールを核にした街がつくられる様も見てきた伊藤さん。一方で、少子高齢化が進む地域では、同じような施設を閉鎖し、他社に引き渡す現場にも立ち会っています。
こうした体験から「箱をつくれば、街ができるわけではない。人がいなくなれば、どんな街でも衰退してしまう」ということを痛感したのです。一方で、人口減少に悩む地域は、全国どこにでもあります。だとすれば、そこに定着してくれる人を呼び込むことは、地域にとっての課題解決であると同時に、ビジネスチャンスでもあり、やりがいのある仕事でもある。だからこそ伊藤さんにとって、移住者と街を正しくマッチングさせることが、何より重要なのです。
バブルが遺した「負動産」を負債と見るか、宝の山と見るかで、まったく違う未来につながります。あなたなら、どんな街がマッチするのでしょうか。
きら星
取材・文/籠島 康弘
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