8年の司法試験浪人の日々を終えた杉原さん。浪人して良かったことを聞くと、「自分のことが好きになれたこと」「家族との絆が深まったこと」、頑張れた理由を聞くと、「家族の応援のおかげ」と返してくれました。
「浪人する前は、真面目に勉強しなかった自分や、ちゃんと仕事してこなかった自分が嫌いでした。みんながやるべきときにやることをしなかったという後悔がずっとありました。でも8年間、本当に頑張れたと思います。浪人して、自分が好きになれました。それが一番大きかったなと思います。
あと、司法試験浪人をしていなかったら、仕事に追い立てられて育児もしなかったと思います。娘たちとの関係性も、妻との絆も、この8年間で深まったんだと思います。最後の方は、子どもたちに諦める姿を見せたくない、かっこ悪くても前に進む父親でありたいという思いが、最後まで受験を続けられた原動力になってくれたと思います」
合格発表の日、一番最初に浮かんだのは「ほっとした」という安堵と、「ありがとう」という感謝でした。杉原さんは、その場で娘たちに「応援してくれてありがとう、信じてくれてありがとう」と伝えました。
人生の崖っぷちに立っている相談者を
現在は福井弁護士会に登録し、杉原・きっかわ法律事務所で執務する杉原さん。これからの夢を聞くと、こう語ってくれました。
「人生の崖っぷちに立って相談してくる依頼者に対して、絶対その苦労している今が、将来ピカピカ光って見えると伝えたい。それが私の夢です。
当時はすごくつらかった浪人時代ですが、今思い返すと自分の人生の中で一番ピカピカ光っているんです。だからこそ、同じように苦しんでいる人に、その苦しんでいる今が、将来笑えることになると伝えられる弁護士でいたいと思っています」
大学卒業後に27年かけて弁護士になった杉原さんの歩みは、「正しいタイミングに正しいことをできなかった」という自己否定の連続でした。
しかし、その遠回りの全てが、焼き鳥屋で学んだ「喜ばせる仕事」の哲学と結びつき、最後の試験で花開きました。


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