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政治・経済・投資 #唐鎌大輔の円が映す日本の未来

「投機の円買いで円高」論に死角あり…混乱のフランスと日本、どちらがより脆弱か?目をそらしていないか「実需の円売り」

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フランス混乱でユーロ安という円の僥倖(写真:アフロ)
  • 唐鎌 大輔 みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミスト

INDEX

足元ではアメリカ中間選挙の動静をにらみつつ円高方向に振れているものの、ドル円相場は1ドル156~158円のボックス圏で推移している。本稿執筆時点で中間選挙の最終結果は出揃っていないが、上下院を民主党が支配することでAI投資にけん引された米経済の成長が停まるとの懸念がにわかに強まっており、株式市場が酷く動揺している。

確かに、民主党はビッグテック業界に対する厳格な姿勢を明示してきたものの、仮に議会が規制強化に動いても、トランプ大統領には一応、拒否権がある。ゆえに、規制がただちに強化されるわけでない。もちろん、「2年後の新政権が不安」という心境はわからなくもないが、2年先の政治環境まで織り込んでいるとしたら、それは尚早すぎる展開である。選挙で反射的に売られた株式は買い戻しが入りやすいのではないか。

こうした中、円相場の近況を捉える上では、IMM通貨先物取引に反映される投機筋の動向にやや偏りが見られ始めている。円のネットポジション(買いから売りを引いた残高)は10月27日時点で80.4億ドルのロング(買い優位)と大きく積み上がっている。

ちなみにショート(売り優位)からロングに転じたのは9月初頭であり、これはベッセント米財務長官が”胴元発言”と共に情報の非対称性(市場が持っていない情報を持っている)を強弁した時期である。現在のロングポジションには様々な背景が入り混じっているとしても、海外市場参加者にとって、米財務長官の言動がゲームチェンジャーになった疑いは相当強い。

「投機の円買い」で円高反転か、円安再開か

問題はこの状況をどう解釈するか、だ。大別すると2つの立場からの解釈があり得る。

1つが①額面通り、円の先高観に賭ける向きが増えており、それゆえに円安相場の反転を予想する立場。もう1つが、②単なる「敵失の円高」であり、ファンダメンタルズは大きく変わっていないのだから、円安相場の再開を警戒する立場である。

まず、①の円安からの反転予想についてはどうだろうか。

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