憧れだったアーティストと夢のような時間を過ごしたVICさん。しかし、楽しい時間にも終わりが訪れます。3年生になる頃、日本の学校の卒業要件を満たすため、留学を切り上げて帰国し、日本の授業を受けなければならない状況になっていました。
断腸の思いでレペゼンと別れ、1年間勉強をする決意をします。
「昔から、親からは大学に行ってほしいと言われていました。留学に行かせてもらった身として、約束を守らなきゃ、と思って帰国したのですが、勉強に身が入らず、学んだことが右から左に流れていく状況でした。大学に興味がなくて、なんで大学に行かないといけないんだろうと考えていました」
それでも受験勉強をこなしたVICさんは、無事、関西外国語大学外国語学部英米語学科に合格し入学しました。
SFCの魅力を知って、浪人を決意する
大学に入学してから半年くらいは、それまで過ごした環境とまったく違うタイプの人たちと出会い、とても楽しい毎日を過ごしました。
「自分らしくいられる場所だった」と振り返るVICさんですが、ある日、「この先自分はどうなるんだろう」という虚無感が襲ってきたそうです。
「バイトはしていたものの遊んでばかりで、授業にはろくに出ていなかったので、4年後、自分はどうなっているんだろうと考えるようになりました。思えば、自分がアメリカにいた時は与えられた環境ではありましたが、自分なりにいろんな行動を起こしてチャンスをつかみに行っていました。でも今はただ遊んでいるだけだったので、自分は何をしているんだろうと思いました」
一方、虚無感を抱いたタイミングで、大阪のZepp Nambaで行われたレペゼンのライブステージに立たせてもらうチャンスが訪れます。およそ2000人を前にマイクを握る経験をしたことで「自分は誰かへの憧れだけで終わるのではなく、自分自身がもっと表舞台で活躍したい」という思いを強くしたと言います。
そんなとき、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)に通っていた地元の先輩からSFCについて教えてもらい、大きな魅力を感じたVICさん。
「DJを授業にしている先生がいるし、自分の好きなことが学問になっている環境だと知りました。それを学べるということに加えて、先輩に『お前みたいなタイプにはSFCが合ってる』と言われたんです。その話を聞いてから、AO入試でSFCを目指そうと思いました」
関西外大を休学し、“仮面浪人”としてSFC受験の準備を開始。志望理由やこれまでの活動について書類にまとめ、環境情報学部のAO入試に出願しました。1次選考の書類審査は無事に通過したものの、2次選考の面接で不合格となってしまいます。


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