では、放送局側に問題はなかったのか。ドラマの制作・放送における表現の自由は尊重されるべきだが、商品化や広告展開を広げるのであれば、協業先が抱えるリスクにも目を向ける必要がある。
今回はTBS側がどこまで事前に情報を共有していたかはわからないため、直ちに放送局側の過失と断定することはできない。ただ、海外で論争を招きうる表現について、協業企業と早い段階で認識をすり合わせる仕組みは必要であったように思う。
「ヒット作品」=あらゆる企業にとって「安全な協業相手」ではない
テレビ離れが進むなか、テレビ局にとって放送収入以外の収益源を育てることは重要な課題だ。ドラマや番組を軸にした商品化、イベント、企業とのコラボは、コンテンツの価値を広げる有力な手段である。
ただし、どんな作品でもコラボすれば成功するわけではない。ファンの規模や熱量に加え、商品との相性、話題性、作品の継続的な人気が欠かせない。
その点、『VIVANT』はシーズン1が大きな話題を呼んだ人気作品であり、企業にとって協業を検討しやすいタイトルだった。今回のサンリオとの企画も、登場人物と人気キャラクターを組み合わせることで、新たな購買層に届く可能性を持っていた。
しかし、ヒット作品であることと、あらゆる企業にとって安全な協業相手であることは同義ではない。注目度が高い作品ほど、批判や論争が起きた際の影響も大きくなる。今回の一件は、その表裏一体の関係を浮き彫りにした。


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