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《GMOサイバー攻撃》犯罪心理学者が読み解く「脅迫犯の"ちぐはぐな素顔"」…稚拙な演出と"交渉を公開する"矛盾

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GMOインターネットグループ
サイバー攻撃を受けたGMO。身代金の要求に対して支払いを明確に拒絶している(写真:ブルームバーグ)
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これら自己顕示欲と支配欲、金銭目的は相互に排他的なものではない。金銭獲得を主たる目的としながら、脅迫の過程で他者を動揺させることに心理的報酬を感じる場合もあるだろう。

とはいえ、全貌がまだ断片的にしかわからない以上、犯人が実際に社会的注目を求めているのか、それとも企業への圧力を最大化するために注目を利用しているだけなのかは、現時点では判別できない。犯行を目立たせる行動があることと、自己顕示欲が主要な動機であることは同義ではないこともある。

「かい人21面相」から40年、メディアは“凶器”になった

劇場型犯罪として有名なのは、1984年に発生したグリコ・森永事件である。この事件では、「かい人21面相」を名乗る犯人グループが企業を脅迫する一方、報道機関や警察に挑戦状を送りつけ、自らの犯行を誇示した。

今回のGMO事件との共通点は、犯人と被害企業だけの関係にとどまらず、社会全体を事件に巻き込んでいることである。

犯罪を一つの物語として展開し、次の行動を予告し、世間の注目を集める。被害企業や警察の対応さえ、犯人が設定した筋書きの一部となってしまう。この点で、今回の事件にも劇場型犯罪としての性格を認めることができる。

しかし、両者には重要な違いもある。従来の劇場型犯罪では、犯人が社会にメッセージを伝えるには、新聞やテレビなどの報道機関を介する必要があった。ところが現在では、犯人自身がウェブサイトやSNSを利用して、直接、世界中に情報を発信できる。

しかも、公開される情報は単なる犯行声明にとどまらない。実在する個人のプライバシーや財産に関する情報が、複製され、拡散され、半永久的に残り得る。つまり、従来は犯人の言葉を伝える媒体であったメディアが、デジタル時代には、犯人自身が操作する犯罪の実行手段に置き換わったのである。

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