「何かをやりたいけど、どうしていいかわからない」という時期は、自己啓発書に背中を押してもらうことも必要でしょう。行動するパワーが得られるなら、どんどん利用したほうがいい。
でも、自己啓発書は、「何をどうやるか」までは教えてくれません。
たとえばネットビジネスを始めたいと思ったら、関連した実務書を読むはず。本気でコミュニケーション能力を高めたいと思ったら、やはり専門的な書籍を手に取るはず。そこに自己啓発書が入り込む余地は少ないのです。
つまり、自分のやりたいこと、やるべきことが固まっている人には、自己啓発書を読む理由はないということです。「自分を変える」ことをテーマにした自己啓発書は山ほどありますが、本当に自分が変わるのは、自己啓発書を卒業し、「実際に行動に移したとき」なのですから。
もし書店を見回って自己啓発書を手に取りたくなったら、まだ自分の出すべき価値や方向性に迷いがある、ということ。だから、スキルや能力を具体的に高めるための「実務書」へ欲求が向かうよう、自分が何にフォーカスすべきかを自問することです。
本稿の内容も自己啓発的なものですが、ニーズの異なる個々の読者の全員を満足させることはできません。そして本稿を読んだだけでは意味がなく、実際に「自分の中から捨てる」行為をして初めて、本稿を読むのに投下したリソースを回収できる、ということを意識する必要があります。
自己啓発書には「きれいごと」が紛れ込んでいる
もう1つ、自己啓発書の中には「欠陥品」も多いことにも注意が必要です。
私はイベントなどで他の著者に会うことがあります。その中に、いわゆる「成功哲学」の本を書いている人がいたのですが、どう見ても「お金のニオイ」がしない。あとでその人の著書を読んでみると、抽象的な表現や教訓めいたものがほとんどで、具体的な経験談がほとんど書かれていない。
本来、著者自身が体験したことなら、詳細な描写も含め、もっと「生々しさ」がにじみ出て、迫力が感じられるものです。それらがないということは、他の成功哲学本のエッセンスを寄せ集めただけ、という可能性があります。


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