ただ、報じる側には「報道の自由」「エンタメ報道もジャーナリズムの1つ」という大義名分があり、収益面も含めて粗品さんの要求は受け入れがたいのが本音でしょう。筆者には芸能記者の知人が何人かいますが、彼らは「申し訳ないとは思う」と前置きしつつも、「スクープが自分の仕事」「ほかより速く報じることに意味がある」「抗議されたくらいではやめられない」という活動スタンスで一致しています。
確かにメディアの報道の自由やジャーナリズムは、社会にとって重要なものでしょう。「必要な事実の周知」「権力の監視」「問題提起と解説」というメディアの役割を果たすうえで、「未発表の情報を入手し、先んじて発表すること」に問題はありません。
ネット上には「情報をつかんだスポニチは悪くないでしょ 大事な情報なら絶対漏れないように細心の注意を払っていればよかっただけでは?」「報道の自由では? 表に出ることを生業にしているのにそんな喧嘩腰な言い方ってどうですかね?」「『報道の自由』を侵害する民主主義の根幹に関わる危険な言葉ですよ。報道のリテラシーの観点でいえば情報を漏らしちゃったほうが悪い」などとスポニチを擁護し、粗品さんを責める声もありました。
「エンタメのリーク」もジャーナリズムか?
しかし今回の情報は、政治・経済、安全・健康などの社会的意義のあるテーマではなくエンタメ。しかも2カ月以上先の情報で、急ぐ必要性はありませんでした。それだけに「必要な事実の周知」「権力の監視」「問題提起と解説」というメディアの役割に該当するかと言えば疑問が残ります。
また、粗品さんは日常的に監視すべきというほど強大な権力を振りかざしているわけではなく、自己利益のみを優先させているわけでも、問題行動があったわけでもありません。


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