板野に対する批判は今回に限ったものではない。これまでも彼女は、SNSやYouTubeなどで発信する私生活や言動をめぐって、たびたび物議を醸してきた。最近では、家族旅行で訪れたホテルの大浴場の脱衣所で撮影された動画が批判を集めた。板野はホテル側から特別な撮影許可を得ていたと説明し、謝罪していた。
板野の言動がたびたび批判の対象になるのはなぜなのか。その背景には、AKB48時代から形成されてきた彼女のキャラクターが関係しているように思える。
憧れの対象として支持を集めたAKB48時代
板野は2005年にAKB48の1期生として活動を始め、グループを代表する人気メンバーの1人となった。当時のAKB48は、身近に感じられる少女たちが努力を重ね、ファンとともに成長していくという物語を大きな魅力にしていた。その中で板野は、ほかのメンバーとは少し異なる存在感を放っていた。
彼女はギャル系のファッションやメイクを好み、洗練された外見やクールな雰囲気を売りにしていた。AKB48のメンバーでありながら、安室奈美恵や浜崎あゆみのような女性アーティストに憧れ、ファッションリーダーとして同性からも支持を集めていた。
AKB48の多くのメンバーが、どちらかと言うと垢抜けない親しみやすさや素朴さを魅力にしていたのに対して、板野はむしろ、普通の女の子とは違う華やかさを体現する存在だった。男性ファンが自分との距離の近さを感じるというよりも、女性ファンが憧れの対象として見上げるような魅力があった。
AKB48を卒業した後も、板野は自分らしい生き方を追求してきた。歌手やタレントとして活動する一方で、現在は実業家としても事業を展開している。21年にはプロ野球選手の高橋奎二と結婚し、同年に長女を出産した。ファッションブランド「Rosy luce」のディレクターを務めるなど、仕事と家庭を両立しながら、華やかなライフスタイルを発信し続けている。
このような生活は、彼女のファンにとっては憧れの対象になるだろう。しかし、同じものを見て反感を抱く人もいる。高級ホテルでの家族旅行、おしゃれなファッション、恵まれた家庭環境といったものは、見る人によっては幸福な生活を見せつけられているように感じられるからだ。本人は普段の生活を紹介しているつもりでも、それが自慢や自己顕示として受け取られることがある。


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