ポルシェが「ミッションS」という近い将来に発売予定のスポーツカーのコンセプトを発表した。ときは2026年10月15日(現地時間)、場所はニューヨークだ。
「911」シリーズや「718」シリーズがあるのに、なぜまたスポーツカーなのか。あるいは、なぜ本社のある南ドイツでなくてニューヨークで発表するのか。そんな疑問を抱えて、その発表会におもむいた。
結論から言ってしまえば、そこにポルシェにとっての“過去”と“未来”があるからだった。もちろんビジネスとして、である。
ミッションSとは、911の上に位置づけられるスポーツカーのコンセプトモデルにつけられた名称。いま発表されているのは、ミドシップの2人乗りで、911より上級で、かつ、量産車になること。
噂では、水平対向8気筒エンジンによる全輪駆動で、価格は50万ドルなどと言われている。ただし、ポルシェはノーコメントを貫いている。
クイーンズの埠頭でお披露目した意味
私が参加した、メディア向けお披露目会の場所は、ニューヨークといえばのマンハッタン島のとなりにあるクイーンズの埠頭。
「あなたたちがいるところから、わずか数メーター離れた場所で、1950年代に私の父は埠頭に立っていました」
会場で、ヴォルフガング・ポルシェ氏の映像が流れた。長兄に911をデザインしたフェルディナント・ポルシェを持ち、ポルシェ社の監査役会会長を務める人物だ。
埠頭での「ミッションS」。奥に「550スパイダー」が置かれている(筆者撮影)
クイーンズの埠頭が、ポルシェ社にとって特別な意味をもっている理由はふたつ。
ひとつは、53年に「ポルシェ初のスーパースポーツカー」とされるミドシップの「550スパイダー」を撮影した場所がクイーンズの埠頭であったこと。
「550スパイダーは、カレラパナメリカーナなどのレースで勝ち、それだけでなく、アメリカの顧客の心をとらえたモデルです」


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