大石:リン先生に見てもらってわかったもう一つのことは、phaくんの場合、発達障がいが認知力の足を引っ張っていなかった、ということです。ただし、簡易的なテストをしただけなので、本当に発達障がいなのかどうかは保留です。
前編でphaくんが、学校の授業で先生の話が全然耳に入ってこなかったと話していましたよね。リン先生の追加のテストなどから、phaくんの聴覚処理に何か問題がある可能性が見えてきました。耳が聞こえないわけではなくて、聞いた情報を脳が処理できない、聴覚情報処理障がい(auditory processing disorder)というものです。
もう一つの可能性が、ハイリー・センシティブ・パーソン(HSP)です。HSPは、非常に感受性が強く敏感な気質を持った人のことです。
聴覚処理の障がいとHSP、それにASD(自閉スペクトラム症)などでは、似たような症状が出ることがあります。だから、最終的に「ADHDです」「ASDです」と決める前に、ほかの障がいの可能性を先に潰していって、「やっぱりほかは違いましたね、あなたはADHDです」と診断するのが、本来、丁寧なやり方だそうです。
聞いても頭に入らない部分は想像で補っている
pha:聴覚については、今も話をしていても頭に入っていない感じがしており、想像で補っています。人の話をずっと聞いていると疲れやすいです。昔から感じていた疲れやすさは、そういうことなのかもしれないな、とは思いました。
大石:ギフテッドの人は、障がいを持っていても見過ごされやすいんです。障がいで劣っている部分を、知的能力で補おうとするので。
例えば、ディスレクシア(読字障がい)で、本当はちゃんと読めていないのに、高い認知力のおかげで、読めていない部分を推測して読む、ということを子どもでもやるんですよ。すると、見抜けない大人は見過ごしてしまって、子ども本人は困り続ける。


※ログイン後、コメント入力が可能です。