展示車両そのものは、外見やスペックなどに大きな変更点はなかったものの、バー車両を中心とした内装や、ロゴが新デザインへ変更されたこと、ドイツ・オーストリアへの乗り入れに対応した点が以前とは異なっている。乗り入れに伴う機器類変更のため、形式は従来のETR400型からETR410型となった(注:日立やイタリア鉄道が用いる『ETR1000』は愛称で、正式な形式ではない)。
会期2日目には、トレニタリア、ドイツ鉄道、オーストリア連邦鉄道3社共同の記者会見がこのフレッチャロッサ・ミッレの前で行われ、2027年夏にミラノとローマからそれぞれ1往復、インスブルック経由でミュンヘンへの直通運転を開始することが正式に発表された。フレッチャロッサ・ミッレが両国へ乗り入れるのは、これが初めてのこととなる。
コンセプト車両で「未来」見せる
■中国中車(CRRC)
中国中車は「VELLINK」と称する通勤用車両、水素燃料機関車、自走式貨車を展示した。VELLINKは、特定の都市に投入される車両ではなくコンセプト車両で、さまざまな新機軸が取り入れられた。
シュタドラーと並び、今回の展示車両の中で2台のみだった水素燃料車両である同社の機関車は、バッテリーとの組み合わせで航続距離を稼ぐ構造だ。また、インナーフレーム台車の内側にモーターを搭載した自走式の貨車は、AIを活用し自走して仕分けを行うというもので、入れ換え用機関車が不要になるという狙いだ。
他社が現実的な(ある意味では夢のない退屈な)展示を行うなか、中国中車は水素機関車以外はコンセプト車両で、展示会本来の「未来を見せる」という、夢のある展示を具現化したように感じた。

