■シーメンス
シーメンスの展示の中心だったのは、汎用型機関車の代表格となった「ヴェクトロン」の改良型「ヴェクトロンX(Vectron X)」だ。
すでに多くの採用実績がある機関車プラットフォームと高度なデジタル機能を融合させ、車体に設置されたセンサーからの情報を集積し、メンテナンスなどを中心としたさまざまな情報を車両側と地上側で共有することが可能になった。またソフトウェアをアップデートすることで、車両自体の性能をアップデートすることができるのが一つの注目点となっている。
また、機器のモジュール化が進められたことで、使用用途の変更(優等列車・近郊列車・貨物列車)や、各国の細かい仕様の違いに対応しやすくなった。例えば、車両を他国に売却したり転属させたりする場合、これまでは大掛かりな改造が必要なケースもあったが、機器の着脱が容易になり、簡単な改造で変更が可能になった。
会期中に100両の新規契約
昨今、欧州の鉄道車両はリースが主流となり、国を超えた転属や移籍が増えているが、実際にイノトランス会期中には、リース会社のRAILPOOL(レイルプール)社がヴェクトロンXを100両導入する契約を結んだことが発表された。ヴェクトロンXは直流、交流、交直流、バイモードが用意されているが、イノトランスでは交直流とバイモードが展示された。
ほかにはオーストリア連邦鉄道の特急「レイルジェット」仕様の車両「ミレオ」と、ロンドン地下鉄の最新型となる2024型チューブ車両が展示された。ミレオは、もともと近郊用車両として設計された車両であるが、これは地方都市へ接続するローカル特急用で、最高速度も時速160kmとなっている。

