2024年に発表されたコンセプトカー「ジャガー・タイプ00」を見て、彼らがどれだけ大きくブランドイメージを変えようとしているのか、ハッキリと理解できた。いや、そのあまりに前衛的なデザインは、伝統的な自動車の概念さえも打ち崩そうとしているように思えた。
なぜ、ジャガーはこれほどまでに大きな変貌を遂げようとしているのか。もしくは、遂げなければならなかったのか。
ジャガーというブランドの歩み
ジャガーというブランドの出発点は、1935年に発表された「SS100」にある。スラリと伸びたノーズ、低くうずくまったようなスタンスはハイパフォーマンスモデルの象徴とされるもので、事実、SS100は時速100マイル(約160km/h)の最高速度を目指して開発された。さらに、ライバルに比べて価格が低廉だったことでその人気は決定的なものとなり、SS100はジャガーというブランドとともに愛好家の間に深く浸透していくことになる。
こうした流麗で美しいデザイン、高度な動力性能、比較的低廉な価格というブランドの位置づけは、1948年にデビューした「XK120」にも受け継がれてその人気を不動のものとするとともに、1961年に発表された「Eタイプ」ではいかにもスポーツカーらしいプロポーションに優雅な味わいを付け加えることに成功。あのエンツォ・フェラーリをして「世界でもっとも美しいクルマ」と言わしめたことはあまりにも有名だ。


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