フェラーリの4ドアEV「ルーチェ」が公開された舞台は、東京ミッドタウンでの「フェラーリ・フェスティバル東京」。
イベントの目玉は、「F40」に始まる歴史的モデルと、最新のフルラインナップの展示。並行して、ルーチェがメディア向けに公開された。
ルーチェは、4輪に1基ずつのモーターをそなえ、EVならではの走行性能を追求したモデル。最高出力は772kWに達し、5人乗りだが、スポーツカーのような操縦感覚を実現しているとフェラーリは喧伝する。
「電気自動車を作ろう」ではなかった
「企業がリーダーシップを発揮するのは、勇気を持って新たな技術に挑戦し、その課題に取り組むときだと私たちは確信しています」
上記は、ルーチェが発表された26年2月のプレスリリースで紹介された、フェラーリ本社のベネデット・ビーニャCEOの言葉。
ルーチェに対して、フェラーリらしい(?)躍動的で官能的なスタイルを期待していた向きは、この発言を、ある種の負け惜しみと捉えたきらいもある。
しかし、六本木での発表会で開発背景を聞いていると、私たちが考えていた以上に、深い洞察をもって開発された車両だと感じられた。
「私たちはこのプロジェクトが始まったとき、電気自動車を作ろう、とは考えていませんでした」
ビーニャ氏とともに来日した、本社グローバルヘッド・オブ・プロダクトマーケティングのエマヌエレ・カランド氏は言う。
「プロジェクトのスタート時点で私たちが考えていたのは、“まったく新しいフェラーリ”を作るということでした。この2つには、大きな違いがあると、私たちは考えています」
なぜなら――と、言葉が続く。
「重要なのは、核にある価値を守ることで、それは、クルマに乗せられるのでなく、あくまで運転の主体はドライバーであり、かつ操縦を楽しめなくてはいけない、と考えているからです」
そこが“新しいEV”と”新しいフェラーリ”の大きな差なのです、とカランド氏。


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