アレルギーの発症は、しばしば「コップに水を注ぐ」ことにたとえられます。水がアレルゲン、コップが免疫システムです。
少しずつ水が注がれている間は問題ありませんが、さまざまな要因が重なってコップがいっぱいになると、アレルギー反応を引き起こすタンパクIgE抗体がつくられ、感作が成立します。そして、その後さらに水が注がれることで、アレルギー症状としてあふれ出す――そのようなイメージです。
もちろん実際の免疫の仕組みはもっと複雑ですが、「少しずつ積み重なった結果として発症することがある」と考えると、イメージしやすいでしょう。
糖尿病や脂質異常症、痛風などの生活習慣病にも共通することですが、私たちの体は極端な偏りを好みません。食生活でも、できるだけ多様な食品をバランスよく取り入れることが大切です。
もう1つ重要なのが、皮膚のバリア機能を保つことです。
近年では、皮膚からアレルゲンが侵入することで感作が成立する「経皮感作」という考え方が広く知られるようになりました。そのため、皮膚の状態を整え、バリア機能を保つことも、アレルギー対策の重要な柱の1つと考えられています。
食生活を極端に偏らせないこと、そして皮膚のバリア機能を保つこと。この2つは、食物アレルギーだけでなく、多くのアレルギー疾患を考えるうえでも大切なポイントです。
では、なぜ皮膚がこれほど重要なのでしょうか。
皮膚はアレルギーの入り口?
食物アレルギーと聞くと、「食べ物の病気」というイメージを持つ人が多いでしょう。しかし近年では、その始まりは皮膚にある可能性が注目されています。
以前は、食物アレルギーは消化管で起こる病気と考えられていました。食べ物は口から入り、胃や腸で消化・吸収されるため、アレルゲンとの最初の接点も消化管だと考えられていたのです。
しかし、この20年ほどで考え方は大きく変わりました。


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