正式な輸入許可の取得はこれからで、運輸省、商業省、工業省との折衝が続く。しかし、関係者の中ではおそらく今回は大丈夫だろうという楽観的見方が強い。
かつて、あれほどまでに中古車両輸入をかなくなに拒んだインドネシア政府に何が起きているのか。実は今年の初めごろから、異変は起き始めていた。
その異変を象徴するかのような事態があったのが、今年7月下旬にジャカルタで開催された「Railway Tech Indonesia(レイルウェイテックインドネシア)2026」だ。国内外の鉄道関連企業が一堂に介する、当地唯一の鉄道見本市だ。コロナ禍の休止期間を経て今回で8回目を数える。
本来の「主役」国産メーカー出展せず
海外の部品メーカーやサプライヤーが、国内メーカーのINKA、そしてKAIをはじめとする国内の事業者への製品紹介やネットワークづくりの場として活用されており、同様の展示会である「Asia Pacific Rail(アジア・パシフィック・レイル)」がバンコク開催になる以前は、東南アジア最大の鉄道技術見本市と謳われていた。
しかし今年、この一大イベントに、本来なら主役ともいうべきINKAは出展を見合わせたのだ。念願である国産電車の量産化を果たしたにもかかわらず、出展なしという予想外の展開に、誰もが驚いたに違いない。とくに日系企業は、当地において「地べた」側よりも、車両側に強みがあり、INKAの不在は不安要素でもある。
2019年から毎回来場している総合商社、東工コーセンインドネシア社長、杉山誠氏は今回の印象を話す。「一時期、中国メーカーが増えたが、今年は欧州メーカーの出展が目立つ。世界的な鉄道見本市、イノトランスの前哨戦として出展してくる会社もあるので、情報収集は欠かせない。一方で、かつては1ホールが埋まっていたが、今は半分くらいになってしまい寂しい」。

