先のR35型GT-R以来となる、コンフォードモードの設定も秀逸だ。たとえばスタンダードモードと比較して車体の小刻みな鉛直方向の振動は11%も低減する。これにe-4ORCEならではのフラットライドを保つ駆動力制御と、停止直前に油圧ブレーキ力を瞬間的に弱め“カックンブレーキ”を排除する「スムースストップ機能」の組み合わせは、まさしくショーファードリブンにも使えるほどに滑らかだ。その昔乗ったアクティブサス付き3代目「プレジデント」を思い出した。
燃費性能向上と低振動化を実現した第3世代e-POWER
第3世代e-POWERで注目すべきはターボエンジンの搭載だ。詳細は「『4代目エクストレイル』極めて快適な走りの秘密 e-POWER+VCターボの組み合わせは何を生んだか」で述べているが、エンジンの常用回転域を下げながら発電に必要なトルクを確保することにある。
エルグランドではさらに、エンジンそのものの熱効率を高める独自の「STARC(Strong Tumble & Appropriately stretched Robust ignition Channel)」コンセプト技術を採用した。
正味の熱効率42%を実現した結果、車両重量2.5tクラスで前面投影面積の大きなボディのエルグランドであっても、WLTCの総合値で16.8km/L、e-POWERの不得意とされていた高速域での値となるWLTC-Hモードであっても16.9km/Lと、見事に苦手領域を克服している。もっとも、燃費数値だけでみればアルファードのTHS-Ⅱが一枚上手で、WLTC総合値で17.4km/L、WLTC-Hモードで17.7km/L。
第3世代e-POWERでは徹底した低振動化も美点のひとつ。第2世代からエンジン単体での振動は40%も減らせたという。さらにエルグランドではモーター、発電機、インバーター、減速機、増幅機を一体化しボンネットフード内に納め省スペース化(≑大キャビン化)を実現。このうちインバーターを除いた4つの機器はそれぞれ固有の振動特性を持つため、1つにまとめることで振動を抑えやすくなるという。
もっとも理屈の上ではそうなのだが、各部は熱の発生源でもあり、まとめるためには排熱効率も高めなければならず、実現にはかなりの苦労を要したという。


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