ところが喜びを分かち合った数日後、出血が始まった。心配になり再び病院を訪れると、「胎嚢は前回より成長しているから大丈夫」と説明され、止血薬を処方されたという。
「赤ちゃんが元気ならよかった!と思って、その日は安心して帰宅しました。でも、薬を飲んでも出血が止まらなくて……」
同時につわりのような吐き気も出てきたが、「つわりがあるんだから、お腹の子もきっと大丈夫」と思うことで、前向きな気持ちを取り戻せた。それでも連日の出血を不審に思い、Nさんは定期検診を待たずして再び病院を訪れた。
医師「すぐに手術が必要です」
前回より少し長めの内診をした後、医師から告げられたのは思いもよらない言葉だった。
「これは正常妊娠ではありません。胞状奇胎という異常妊娠で、すぐに手術が必要です」
「ホウジョウキタイ」という言葉を初めて聞いたNさんは、医師から説明を受けてもそれが何なのかすぐには理解できなかった。それでも、自分が良くない状態にあること、そして、妊娠を継続できないことだけは分かった。
「私って、今後妊娠できるんですか?」
そう尋ねると、医師からは「しっかり治療して治ったら、またチャレンジできる」と説明された。少しだけ安心したものの、その場で手術日を決めた帰り道、Nさんは涙を止めることができなかった。


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