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築50年でも「あと100年超」もつ?鉄筋コンクリート造の寿命を調べてわかった驚きの事実《専門家に聞く「本当の老朽化」》

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静岡市の羽衣団地は1948年に設計・施工された日本最古の鉄筋コンクリート造だ(写真:筆者撮影)
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コンクリートの中性化が劣化事象であることはよく知られているが「中性化が鉄筋に到達した=もうダメ」ではなく、そこから鉄筋腐食が進行するには水と酸素と時間が必要で、しかも水と酸素の供給はメンテナンスなどで止めることができる。適切に手を入れればコンクリートは半永久的にもつのである。

もともとが公共施設長寿命化に端を発しているだけに、評価した建物の8割以上は公共建築物。横浜市や坂戸市、さらには滋賀県や足立区、渋谷区のように耐用年数評価を自治体の計画に盛り込んだ例も出てきている。だが、民間での利用はまだ少ない。

「国交省の調査では築40年超のマンションはすでに100万戸超あり、今後も急増する見込み。一方で建て替えはなかなか進まない。となるとできるだけ長期に使い続ける、最終的には解体費用を積み立てて自力で解体するのが現実的と思います。長期に使い続けるためには適切な維持保存だけでなく、特に旧耐震なら耐震診断、必要に応じた耐震改修も必須。

ところが管理組合が耐震診断を考えても住民から耐用年数が近い、あるいは過ぎているからやっても無駄という反対意見が出ることが多いとか。これまで分譲マンションの評価実績は数件ありますが、管理組合が全額負担したのは1例だけ。

そのマンションは築35年。3回目の大規模修繕に加えて、各住戸排水管の漏水が多発、受水槽の耐震化も必要でした。その3大工事を同時実施すると修繕積立金が不足。居住者の高齢化が進んでおり、借り入れを避けるために修繕時期をずらして行うことができないか、その合意形成のために建物が何年もつかを知りたいということが評価依頼の背景でした。

幸い残存耐用年数が100年超との評価だったので、大工事の時期を分散させ、借り入れなしで実施できるとのことでした」(元木さん)

高経年マンションのこれからを考えるなら、建物の物理的な寿命を知ることは必須だろう。それが分かれば安心して長期計画が立てられるようになる。そうなれば耐震化を含め、改修により超長期に使用されるマンションも出てくるのではなかろうか。

「建物の老朽化」という曖昧な言葉で片づけてはいけない

評価を積み重ねてきたことで分かった既存RC造の耐用年数の長さについて、松村さんは「築50年は大谷翔平」と評する。

私たちは犬、猫などの年齢を人間にしたら何歳という言い方をするが、建物の築年を人間の年齢に換算した場合、築50年はまだまだ若い。ホントのところ、築50年は大谷選手どころか、その子くらいかもしれない。

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