有料会員登録
ライフ

授業で習っている歴史は「報告書」? 「アテネ」と「スパルタ」ばかり扱う歴史の裏に隠された"教科書のリアル"

11分で読める
教科書を読む学生
教科書で学んでいる「歴史」とは、いったい何なのか(写真:buritora/PIXTA)
  • 西岡 壱誠 一般財団法人ドラゴン桜財団代表理事・ドラゴン桜2編集担当
2/8 PAGES

古代ギリシア史の冒頭には、たいてい次のような説明があります。

「古代ギリシア人は各地に都市国家(ポリス)を築き、共通の言語や宗教を持ちながら、それぞれ独立した政治を行っていた」

ここだけ読むと、いくつもの都市国家が並び立つ、非常に多彩な世界を想像しますよね。

実際、2004年に刊行された『古典期・アルカイック期ポリス総覧』では、史料から確認できるポリスが1035も挙げられています。

ほかのポリスの存在は無視?

ところが教科書を開くと、まず詳しく登場するのがアテネです。

民会を中心とする民主政を発達させ、ペルシア戦争後にはデロス同盟の盟主となったポリスです。

次に大きく扱われるのがスパルタ。少数の市民が多数のヘイロータイと呼ばれる人々を支配し、市民には厳しい訓練と共同生活を課したことで知られています。

もちろん、教科書にほかのポリスがまったく出てこないわけではありません。ミレトス、コリント、テーベ、シラクサなどの名前を目にすることはあります。

しかし、その政治制度や社会の仕組みまでまとまった形で教わるのは、やはりアテネとスパルタが中心です。

1000以上もあったポリスのなかで、なぜこの2つだけが、これほど大きく扱われるのでしょうか。

3/8 PAGES
4/8 PAGES
5/8 PAGES
6/8 PAGES
7/8 PAGES
8/8 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数