そのほか、少し前になるが、バスターミナル東京八重洲と安房鴨川駅・亀田病院をアクアライン経由で結ぶ「アクシー号」は、今年5月からこれまでの久留里経由のうち4往復を、旧小学校の校舎を利用していることで人気のある「道の駅 保田小学校」(千葉県鋸南町)や鴨川市の長狭地区を経由する新たなルートに変更した。
道の駅の駐車場を利用してマイカーとバスを相互利用する「パーク&ライドシステム」を取り入れているので、鋸南町の住民もこのバスをうまく利用すれば、東京駅までダイレクトにアクセスできる。
バスの設備についても、昨年12月にバスターミナル東京八重洲~高知駅を結ぶ高知駅前観光が、全席がフルフラットの寝台となっているバスを本格運用したのをはじめ、夜行バスでは隣の席と空間のある3列シートが主流になっている。隣の乗客と肘がぶつからないで寝られるのは本当にありがたい。
高速バスが活況である裏で
以上のような活況の一方、バス業界は慢性的な運転手不足が続いている。例えば富山地方鉄道のバスの高速路線は運休や減便が続いているなど、苦境を呈している地域も見られる。
また、高速バスの充実はJRの大きな柱である都市間輸送に打撃を与えて、赤字体質に拍車をかけている地域も目立つ。特に四国や九州では高速バスの充実はJRの地域会社そのものの経営を揺るがしかねない事態にもなっている。
日本では鉄道もバスもほとんどが民間企業の手にゆだねられており、移動のインフラを支える公共的な役割を担わされる一方、経営の健全化も求められる。
リーズナブルな価格で安全で便利な移動が保証されているのが先進国の証しを示す重要な柱だとすれば、高速バスが担う役割は低成長かつ高齢化が進む社会ではさらに重要になっていくだろう。
新路線や増発などの明るいニュースを喜びつつ、それを陰で支える交通機関に携わる人々の熱意や苦労も感じなくてはならないように思える。


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