「高度経済成長期に入ると、おせち料理の昆布巻きが主力商品になりました。今では鮭やニシンなどを巻き込んだ昆布巻きは珍しくないですが、実は日本で初めてつくったのが弊社なんです。昭和50年代には真空パックも取り入れて、百貨店の贈答用商品として定着しました」
そう話すのは、石昆の4代目社長、石川哲司さんだ。
廃棄していた「昆布の一番だし」で手羽先を炊いてみた
昆布巻きなど昆布を使った商品をつくる際に避けて通れないのが、昆布を水に漬ける工程である。戻した昆布は加工されるが、残った汁は廃棄されていた。
しかし、それは昆布の一番だしである。活用法を模索する中で手羽先を炊いてみたところ、昆布の旨みが加わった手羽煮ができあがった。それが「うみぁーっ手羽」の原型だった。
「『うみぁーっ手羽』のレシピは、現会長である私の母が家庭でつくっていた手羽煮がベースになっています。昭和50年代は、得意先を店で接待した後に自宅に招くという習慣があって、わが家には取引先の百貨店の方がよく訪れていました。その際に、お酒のつまみとして出していたのが手羽煮でした」(石川さん)


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