資産効率化も一層進む見通しだ。同社は、コア事業とシナジーのない投資用不動産を現経営計画期間中にすべて売却する方針だ。低収益不動産などを含む資産売却の拡大によって、27~28年に約2100億円の税引き後キャッシュを創出し、このうち約1100億円を自己株買いによる株主還元に充てる計画だ。
NIPPON EXPRESSホールディングスの大幅増益には、前期に計上した巨額の減損損失が大きく影響している。ほかにも、不動産や保有株式の売却益などが一時的に純利益を押し上げる場合もある。純利益の増加率が大きい企業を見る際には、本業の利益成長なのか、一時要因によるものなのかを見極めることが重要だ。
2位の日本製鉄(5401)は増加率が1590.2%にのぼる。国内事業は苦戦するものの、買収したUSスチールが収益を牽引する見通しだ。
前26年3月期の純利益は171億5800万円だったのに対し、今27年3月期は2900億円を見込んでいる。前期は、USスチール買収に伴うAM/NSカルバートの持分譲渡などで、2712億円の事業再編損を計上した。
ただ、今期はUSスチールの収益寄与も本格化する。8月4日には、アメリカの鋼材市況上昇や収益改善の進展を受けて、USスチールの今期の実力ベース事業利益見通しを1000億円以上から1800億円以上へ上方修正した。今後は、日本製鉄の中長期的な成長ドライバーに育てられるかが注目される。
前期の純利益の水準に要注意
ランキングを見る際には、前期の純利益の水準にも注意したい。3位のSMK(6798)は純利益増加率1328.6%。前26年3月期の純利益がわずか5600万円だったのに対し、今27年3月期は8億円を計画している。前期は約3億円の減損損失に加え、法人税負担も重く、純利益が低水準にとどまった。
本業にも改善の兆しがある。リモコンやユニットなどを手がけるSCI事業では、固定費削減などによる採算改善を進める。コネクターを手がけるCS事業も、車載バッテリーや再生可能エネルギー関連などが伸びている。


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