「現金払い」は損のかたまり
いまだに現金払いにこだわる人がいる。
「クレジットカードは使いすぎが怖い」「キャッシュレスだとお金を使った実感がない」「現金のほうが安心する」
でもその現金主義は堅実でもなんでもない。それどころか現金払いは損をするばかりだ。ポイント、時間、セキュリティ。この3つを失っているのである。
まず、ポイントだ。
クレジットカードやQRコード決済なら、だいたい0.5〜1%のポイントがつく。月に20万円の支払いがあったとすれば、1%還元で月2000円、年2万4000円だ。大金ではない。でも何もしなくても戻ってくるお金である。つねに1%割引きを受けているようなものだ。
かたや現金払いは?びた一文、戻ってこない。ゼロ割引きだ。
次に、時間である。
コンビニのレジで小銭をちまちま数えている人。財布の小銭を減らしたいのだろう。でもそのあいだに列ができる。店員を待たせ、ほかの客を待たせる。みんな巻き添えである。
JCBの実証実験によると、レジ会計における現金払いの所要時間は、キャッシュレス決済に比べて16秒遅いそうだ。たかが16秒と思うかもしれない。でも買い物のたびに16秒のロスが生まれるのだ。それは多大な時間損失にほかならない。現金払いは自分の時間を浪費し、他人の時間までごっそり奪っていくのである。
また、当たり前だが、現金を使うためには現金を用意しなければならない。銀行やコンビニのATMに行くわけだ。しかも昼休みや給料日に詰め寄せるものだから長蛇の列になる。現金主義者が織りなす異様な光景である。自分のお金を引き出すために時間を失い、場合によっては手数料まで取られる。一体全体、何をやっているのだろうか。
もちろん、なかには現金しか使えないお店もある。特に飲食店はいまだに現金オンリーのお店がかなり残っている。であれば、数か月に1回、現金をまとめて引き出しておけばいい。財布に数千円を常備しておき、残りは自宅の机に仕舞っておく。使う機会は限られるのだから、多額の現金を用意する必要はない。
そして現金はセキュリティ面においても脆弱だ。
「キャッシュレスは不正利用が怖い」と言う人がいるが、そんなことはない。不審な取引があれば、決済事業者(クレジットカード会社など)がアラートで知らせてくれる。場合によっては電話で確認がくる。そして不正利用があったらカード会社が補償してくれる。
かたや現金だとそうはいかない。紛失や盗難にあっても追跡するのは困難だ。財布に何万円も入れて持ち歩くこと自体がリスクである。
現金は安全なのではない。むしろ取り返しのつかない事態を招くのだ。そんな話をすると決まって「現金のほうが使いすぎなくて安心だ」と反論する人がいる。理解に苦しむ。
使いすぎが怖いのなら、デビットカードやプリペイド式の電子マネーを使えばいい。それでも不安?であれば、家計簿アプリでがっちり管理すればいい。支出を見える化する方法はいくらでもある。
そもそも使いすぎは支払い手段の問題ではないだろう。金銭感覚の問題だ。余計なものは買わない。衝動買いしない。それさえ守ればいいのである。使いすぎをキャッシュレスのせいにするのは、しょうもない責任転嫁だ。大の大人が情けない。


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