これを受けて国際指標であるWTI原油先物価格は、先週一気に1バレル=100ドル台に乗せている。このまま戦争状態が続けば、今年5月18日の108.66ドル(この日の高値は109.47ドル)、さらには4月5日の113.90ドル(同115.48ドル)は、目先の通過点にすぎなくなる。
なぜなら、5月18日に、トランプ大統領は警告していた翌日のイラン攻撃の中止を表明した。このとき、「警告しては止める」を繰り返すことに飽きていたマーケットは、NYダウ工業株30種平均が前日比159.95ドル高の4万9686.12ドルだった一方で、ナスダック総合指数は同134.41ポイント安の2万6090.73とマチマチの反応だった。
翌5月19日の日経平均株価も「攻撃中止」を材料に朝方640円高まであったが、その後急速に値を消し、265.36円安の6万0550.59円の引けとなった。しかしこのとき、「攻撃中止」を材料に、原油先物は一気に低下し、7月2日には一時67.04ドルまで下げたのである。
今回は「戦争終了時期は選挙後」と宣言したのだから、今後は5月18日のように「警告しては止める」を繰り返すわけにはいくまい。ただ、選挙を控えるトランプ大統領の足元を見ていたイラン側が、逆に「ギブアップ」して「戦争終結」となれば、異例の共和党大会まで開いたトランプ大統領の千両役者ぶりが目立つ高等戦術ということになる。もちろん、これはあくまで可能性の1つにすぎない。
金利はどこまで上昇するのか
さて、もう1つの不安材料は、世界的な金利上昇だ。先週10日のECB(欧州中央銀行)理事会は、予想どおり0.25%の利上げを全会一致で決定した。当初は無風状態と思われていたアメリカのFOMC(連邦公開市場委員会、15~16日)や日銀金融政策決定会合(17~18日)も、利上げ機運が高まっている。
日銀の年内の利上げ機会は今週のほか、10月と12月の3回あるが、もし今週0.25%の利上げが執行されても、残り2回のうち、あと1回は利上げの可能性がある。そうでなくても、現在のようなインフレが続けば、27年の8回のうち、前半での利上げ確率は高い。
つまり早い時期に、日銀の政策金利は1.5%となる。1.25%をかなり織り込んだとしても現在の1.0%の段階で、10年国債の利回りは3%にタッチした。政策金利が1.5%になった時、10年債はどこまで上昇するか。


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