さらに、近くの人形町や水天宮前のエリアは、『新参者』の定番の舞台地となっているだけでなく、東野氏が編集者の打ち合わせなどでよく訪れていた「ロイヤルパークホテル」があります。こちらは、映画『マスカレード・ホテル』(19年)の内装のロケ地となりました。
このように、東野作品にたびたび登場する、日本橋〜下町エリア。地元・江東区のKOTOフィルムコミッションでは、『白鳥とコウモリ』の公開を記念したロケ地紹介パンフレットを区内で配布中とのこと。「下町回遊」の経済効果を狙った展開が早くも行われています。ぜひマップを手に、東野ワールドの街歩きを楽しんでみてはいかがでしょうか。
なぜ「愛知県常滑市」が重要な舞台となったのか?
そして、映画版で重要な場面として登場するのが、愛知県常滑市です。
東野氏は以前、愛知県でエンジニアとして長く勤務していたことがあり、原作でも県内各地が登場しています。今回、筆者は主人公さながら、物語の重要な場面で登場する愛知県を訪れました。
常滑市は、人口約5万7000人。伝統産業として有名な「常滑焼」は日本六古窯の1つに数えられ、また日本一の招き猫の産地としても知られています。05年に開業した中部国際空港(セントレア)は常滑市の伊勢湾海上にあり、以来、中部地方の空の玄関口としての側面を持つようになりました。
本作でも、名鉄電車に乗って主演の2人が常滑駅に降り立つシーンが撮影されました。2人が訪れる「やきもの散歩道」は、常滑駅から近く、常滑焼の産地を体感できる場所です。常滑市陶磁器会館から坂を丘に向かって登ると、巨大な招き猫「とこにゃん」の出迎えを受けます。


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