ところが2000年頃からシェール革命が始まる。すると巨大メジャーに代わり、幾多の中小零細企業が参入してくる。彼らは限りなくベンチャー体質であって、「とにかく金(カネ)を調達してきて、掘って石油やガスが出れば勝ち」という多産多死型の業態である。だから政治的には「MAGA派」と相性がいい。反規制、反エスタブリッシュメント、政府は余計なことをするな、と考える。そして外交的には、もう中東に気兼ねすることはない、同盟国のための軍事負担などもってのほか、ということになる。
逆にエクソンやシェブロンなどの巨大資本は、ESGを語り、「脱・炭素」にも投資する。そして国際秩序を重視する。お父さんブッシュの頃は、共和党全体が国際秩序重視であったし、欧州や中東との関係も良好だった。それが石油産業のビジネスモデルが変わり、世代も新しくなるにつれて、アメリカの保守主義自体が変容しつつあるように見える。「石油資本の代理人」であったジョン・コーニン氏が予備選挙で敗れ、MAGA派のケン・パクストン氏が共和党の候補者になったのもその表れなのであろう。
「アメリカの未来を先取りするテキサス州」がどんな答えを出すのか
歴史的に言えば、テキサス州はアメリカにおける資本主義の実験場のようなところである。19世紀は綿花、20世紀は石油、そして21世紀にはAI向けデータセンターや半導体工場が集まりつつある。いわば次世代産業を育ててきた州である。今後のテキサス州が赤いままなのか、青く転じるのか、それとも紫が続くのか。意味するところはあまりにも重い。
「今年の中間選挙の天王山はテキサス州」というだけではない。「アメリカの未来を先取りする州」がどういう答えを出すのか。投開票日である11月3日までは残り2カ月を切った。要注目である(本編はここで終了です。この後は競馬好きの筆者が週末のレースを予想するコーナーです。あらかじめご了承ください)。


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