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11.3中間選挙の天王山、「アメリカの未来を先取りする」テキサス州は、赤(共和党)か青(民主党)か、それとも紫(接戦)か?

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トランプ大統領は「共和党が上下院で多数を維持した場合、アメリカの成人市民全員に5000ドルを支払う」などと党大会で語った(写真:ブルームバーグ)
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あえてすり寄ってくるのは、トランプ大統領が保有する莫大な選挙資金を振り分けてほしい議員たちだ。アメリカの選挙では「スーパーPAC」と呼ばれる選挙資金団体が認められていて、候補者の応援に対して青天井で資金を出すことができる(ただし直接、候補者に資金を渡すことは不可)。トランプ大統領のスーパーPAC「MAGAインク」は実に10億ドルも貯め込んでいて、今回の中間選挙では4億~5億ドルを拠出する計画だという。おそらくはテック企業や仮想通貨業界から、巨額の献金が流れ込んでいるのであろう。

「反トランプ」でしかまとまれない民主党には朗報?テキサス州上院選でも善戦中

ただしこの状況、民主党側からは「ごっつあんです」と映っているかもしれない。共和党に対抗して党大会を開きたくても、そもそも党内は主流派(穏健派)と左派(進歩派)の間に深刻な亀裂が入っている。彼らがまとまれるのは、「反トランプ」の一点だけだ。共和党がトランプ大統領を中心に一枚岩であることを示せば、民主党支持者にはスイッチが入る。逆に「MAGA派」以外の共和党支持者の間では、投票への熱意が低いと言われている。

例えばテキサス州で共和党を代表する人物としては、前出のブッシュ元大統領は外せないところだろう。何しろ親子二代にわたって、テキサス州選出の大統領だったのだから。ところがブッシュ元大統領は、「9・11同時多発テロ事件」の25周年追悼式典に参加するためニューヨークに行くからと、ダラスの党大会は欠席である。おそらくホンネは「トランプと一緒に居たくない」からだろうが、党としてはもったいない話である。

それでもトランプ大統領がテキサス州に集中しているのは、戦況が思わしくないからだ。この地で行われる上院議員選挙では、共和党重鎮で4期を務めたジョン・コーニンが予備選挙で敗れ去り、トランプ大統領が応援したケン・パクストン州司法長官が党の正式候補者となった。

ところがこのMAGA派候補は、過去に職権乱用を理由に州議会下院で弾劾されたことがあるなど、いろいろ「ワケあり」で支持に広がりを欠いている。テキサス州は本来、共和党州であって、2024年の大統領選挙ではトランプ大統領がカマラ・ハリス候補に得票率で14ポイントもの差をつけたものだ。それが世論調査を見る限り、今やパクストン候補はリードを許している

逆に挑戦者である民主党のジェームズ・タラリコ州下院議員は、まだ37歳という若さだが、元神学生で「神の言葉で『愛の政治』を語る」ことで意外な人気を博している。聖書を引用しながら、貧困や医療、移民や教育、マイノリティの保護などを訴える。近年は共和党が「福音派」に接近するなど宗教色を強める一方、民主党は「世俗化」が進んできた。タラリコ候補の善戦は、民主党の戦略に新たな転機をもたらすかもしれない。

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