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ライフ #「現金とっぱらい」の現場で

返済期間「35年超」が4人に1人に…80歳まで終わらない住宅ローンを抱えた44歳が"雪かきと草刈り"で生きる理由

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貸別荘の清掃で生活費を稼ぐ川口さん(44歳・仮名)(写真:筆者撮影)
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高校に入るとアルバイトを始めた。

「僕の“現金とっぱらい人生”はここから始まっています」

遊園地で自転車やボートを貸し出し、日給5000~6000円を現金で受け取った。高校卒業後は、就職率の高さから短大へ進学。入学後は授業より、パチンコ店のアルバイトにのめり込んだ。周りには留年した友人もいたが、川口はなんとか卒業した。

就職先に選んだのは、アルバイトで慣れ親しんだパチンコ業界だった。短大卒業間近に急激に店舗数を増やしていた大手パチンコチェーンの求人を見つけた。2003年、就職氷河期の真っただ中、川口はパチンコ業界に漕ぎ出していく。

パチンコ店での仕事は順調だったが...(写真:筆者撮影)

「新卒の初任給は手取り約21万円でした。悪くはなかったです。会社は急成長中で、入社半年ほどで班長になりました。でも、労働時間は長かったです。夕方4時に出勤して、深夜2時に帰れればいいほうでした。朝4時まで働くこともあったし、ひどいときは朝8時までいました」

会社も新店舗をどんどん出し、店舗のリニューアルも行われた。新店舗ができると異動もある。入社時は全体で50店舗ほどだったが、数年で100店舗以上になった。就職が決まらない同世代がいる中、川口の給料は上がっていった。

「24歳で、残業代も含めると30万円以上もらっていました。1日12時間以上働くことも普通でした。僕は仕事をしていると、それ以外のことができなくなる人間です。部屋を片づける時間があるなら、働いちゃうので部屋はぐちゃぐちゃでした」

そんな生活のなか、同じ店舗で働いていた女性と付き合い、25歳で結婚。子どもにも恵まれた。

家族3人のアパート暮らしだが、若くして手取りは30万円以上、正社員。同世代としては順調だった。

転職先から言われた「今は来ないでほしい」

仕事で住むことになった都内のある地域を、川口は気に入った。

「都心にも出やすく、子育てもしやすい。ずっとこの辺に住みたいと思いました」

近くにマンションが建つらしいと聞いて、住宅ローン審査に申し込むと通ってしまった。パチンコ店の給与の高さもあり、26歳という若さでマンションを購入。順風満帆だった。

店舗の異動はあったが、住宅ローンを返しながら妻子を養う生活は、10年以上続いた。転機が訪れたのは、2020年のコロナ禍だ。パチンコ店は窮地に追い込まれる。

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