企業は法律で義務づけられた60歳以降の雇用確保措置を履行するために給与の引き下げや職務の変更などの施策を行ったが、逆に再雇用社員のモチベーションの低下を引き起こす事態が長年続けられてきた。
つまり再雇用の現場が静かな退職の巣窟となっていたといえる。
しかし今後、バブル期の大量入社組や団塊ジュニア世代が大量に再雇用に入る。働く意欲が低い静かな退職のシニアが増えれば、培った能力の発揮や技能伝承どころか職場に悪影響すら与え、企業の生産性にとってもマイナスでしかない。
富士通は「レガシースキル」を持つベテランを活用
そうした状況下で、将来にわたって労働力の確保が難しくなる中、自社のシニア社員の処遇を改善するとともに経験やスキルを活用し、戦力化する動きも起こっている。
例えば富士通はコンピューターの古い基盤を新しいIT環境に移行させる「モダナイゼーション」をコア事業の1つに位置づけている。
古い基盤に使われているプログラミング言語を知っている人は、今や50歳を超えている。そうしたレガシースキルを持つ人材を社内外から募集し、「モダナイマイスター」に認定し、活躍してもらう仕組みを設けている。


※ログイン後、コメント入力が可能です。