「3校循環型滞在研修の狙いは越境的な学びを得てくることです。不安やストレスなく安心して過ごすコンフォートゾーンを出て、今の自分では少し背伸びをしないと対応できないストレッチゾーンに飛び込む。教員にも生徒にもそんな学びを体験してきてほしいと考えています。今回のような越境の場合、想定外の体験がたくさんあるはずです。そんな想像を超えた経験は人を大きく成長させますよね」
また、そもそも公立学校の先生は他県の取り組みを知らない方がとても多いと大辻校長は語る。
「他県では当たり前のことが、北海道では非常識だということもある。先生も生徒もそういったことを見て、体感してきてほしい。そして、いいものをそれぞれの学校にどんどん持って帰ってきてほしい。“自校の日常”と“他校の日常”を往還するような越境だからこそ、それが可能であると考えています」
大変でも、互いの学校にリスペクトがあれば実現できる
エリアの全く異なる3校がどう結びつき、循環型研修を実現させたのだろうか。
「令和4年度から大空高校・飯野高校・大崎海星高校の3校で『仕事図鑑サミット』を実施してきました。仕事図鑑とは、キャリア教育のために地域のさまざまな大人にインタビューをして学ぶ教育プログラムです。これを開発したのが大崎海星高校で、『自校でも取り入れたい』と動いたのが飯野高校と大空高校です。
あるとき、3校で話をしているとその土地にしかない仕事があると気づきます。であるならば、生徒が各校を巡って学ぶ機会を作れば仕事図鑑の学びも一層おもしろくなるのではないかと考え、『仕事図鑑サミット』をスタートさせました。
『仕事図鑑サミット』では、5〜6名ほどの生徒と引率教員が年に1校ずつ訪問し、日頃の探究活動の発表や意見交換、地域の人との対話を行います。そこで、生徒たちは他地域の魅力を知り、自校と他校の探究の違いを実感していきます。


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