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ライフ #生まれつきの才能は不要 東大「逆転合格」の作法

「狭く深い知識」と「広く浅い知識」を持っている人はどちらが優秀か?世界が後者を評価しはじめたワケを東大合格者が解説

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ドラゴン桜
(漫画:©︎三田紀房/コルク)
  • 西岡 壱誠 一般財団法人ドラゴン桜財団代表理事・ドラゴン桜2編集担当
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この主張は、これまで無条件に信じられてきた「早期教育神話」への強烈なアンチテーゼでもあります。

「わが子を将来一流にしたければ、幼いうちから一つの分野に絞り込め」——多くの親御さんが漠然と抱いているこの信念に、彼は真っ向から疑問を投げかけているわけです。

なぜ“知識の幅が広い”ほうがいい?

では、なぜ広いほうがいいのでしょうか?

もちろん、狭く深い知識を持っている専門家は、決められたルールの中では圧倒的に強い存在です。

同じ問題を何度も解き、同じパターンを何度も踏んできた人にはかないません。エプスタイン氏はこれを、チェスや音楽のように「ルールが安定していて、フィードバックがすぐ返ってくる、優しい(kind)学習環境」で発揮される強さだと説明します。

ところが、現代社会が私たちに突きつけてくる問題の多くは、そうではありません。ルールが頻繁に書き換わり、フィードバックも遅く、正解が一つに定まらない「意地悪な(wicked)学習環境」——彼はそう表現します。

生成AIの登場でホワイトカラーの仕事が根こそぎ変わろうとしている今の日本のビジネス環境は、まさにこの典型でしょう。

こういう世界では、狭く深い知識を持つエキスパートほど、ルールがわずかでも変更されたときに柔軟性を失ってしまう。過去の成功パターンにしがみつき、新しい状況に適応できなくなる。

心理学の世界では、これを「アインシュテルング効果」と呼びます。過去に成功した解法が頭に強く残っていると、目の前により良い解法があってもそれに気づけなくなる、という現象です。専門性が高い人ほど、この罠にはまりやすい。皮肉なことですが、これが「深さ」の副作用なのです。

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