しかも、750Sアメリカは大量生産されたモデルではない。75~77年の生産期間に、約540台が生産されたとされる。つまり、こちらも世界的に見れば極めて希少なモデルであり、コレクターズアイテムとして高い価値を持つ。
それだけに、1800万円という価格も決して安くはない。ところが、750スポーツにはさらに800万円高い2600万円という値札が付けられている。その差を生んでいるのが、「どこから日本に入ってきた車両なのか」という履歴と、「どこまでオリジナルの状態を保っているのか」という点だった。
2600万円の理由は「正規輸入」と「フルオリジナル」
オートプレステージの担当者によれば、2600万円の750スポーツが高く評価されている最大の理由は、「正規輸入のフルオリジナル車」であることだという。この車両は、当時の正規輸入元だった村山モータースが販売した個体。しかも、装着されているパーツもすべて純正オリジナルだという。
対して、1800万円の750Sアメリカは「並行輸入車」。つまり、当時の正規輸入ルートを通って日本に入ってきた車両ではない。さらに、展示車には社外マフラーが装着されており、フルオリジナルではないという。
もちろん、約540台しか生産されなかったとされる750Sアメリカそのものの希少性は極めて高い。それでも、「正規輸入」「フルオリジナル」という付加価値を持つ750スポーツほどの価格には届かなかった、というわけだ。
ここで重要になるのが、かつての日本における輸入事情である。
村山モータースは53年に創業し、イギリスやイタリア、アメリカなどから数多くの輸入バイクを手がけた老舗のオートバイ輸入販売会社だ。


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