「この分析にどこまで信憑性があるか」はまだわかりませんし、どちらかと言えば「疑問が残る」というレベルにも見えます。未婚のメリットにあまりふれていないアンフェアさもあって、なかには「こども家庭庁による結婚・出産の推奨」とみなす人もいるでしょう。
それでも今回のような大規模調査と分析は多くの人々に影響を与えかねないものだけに、より精度の高いものが求められることは間違いありません。同時に「それをメディアがどう報じるか」という責任も重大であり、安易に「結婚したくない若者が急増」「既婚より未婚のほうが悩みは多い」と刷り込むような形は避けてほしいところです。
こども家庭庁とメディアに求められるのは、調査や分析、報道によって「結婚したい人と結婚したくない人」「既婚と未婚」が分断され、対立するような形にしない配慮。また、それを受け取る私たちも、「こども家庭庁とメディアがどちらの生き方も尊重し、両者の声をフェアに拾っているのか」、冷静に見極める眼を持ったほうがいいでしょう。
アンケートの回答者属性に偏りも…
たとえば今回のアンケートの回答者属性を見ると、性別は「男性」35.6%、「女性」62.2%と女性が6割超。年齢層は最も多い「35~39歳」が32.2%、次に多い「30~34歳」が25.3%と30代が6割弱。居住地は「関東」39.8%、「近畿」16.5%、「東海」11.8%と3大都市圏が7割弱を占めています。
つまり、都会で暮らす30代女性が中心のアンケート結果であることは前提にすべきでしょう。
さらに「結婚するつもりはない」をフィーチャーしたトピックス重視のメディア報道をそのまま受け入れるのではなく、参考程度にとどめること。時間がある人は、こども家庭庁のホームページを検索して、全体の調査や分析を自分の目で確かめてもいいでしょう。


※ログイン後、コメント入力が可能です。