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「すごいことをしている感覚はない」プログラミング未経験のアイドル・宮本佳林がAIで診断サイトも生配信の仕組みも"自作"できた舞台裏

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ハロー!プロジェクトのアイドルグループ「Juice=Juice」の元メンバーで趣味がバイブコーディングの宮本佳林さん(撮影:今井康一)
  • 小沢 あや ピース株式会社代表 編集者
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ChatGPTやClaudeを使いこなす宮本佳林さん(撮影:今井康一)

自身のSNS発信を模索する中で、宮本さんは壁にぶつかった。ただ個人が投稿を続けるだけでは、SNSマーケティングを専門とするプロのアルゴリズム分析や施策を超えることは困難だと感じたという。そこで彼女は、別の方法に舵を切った。

「生成AIを使った開発を始めたのは『自分自身にできることは何だろう』と考え抜いた結果でした。もともとパソコンで作業するのが好きでしたし、AIと対話してコードを書くバイブコーディングという手法を知ったとき、『これなら自分でもWeb上でサービスを公開できるんじゃないか』と思ったんです。

新曲『HANAKIN』を広める際も、既存のファンの方々が楽しんでくれるのはもちろん、世間で流行している『診断系サイト』というキャッチーな形で発信すれば、世間一般の人たちが遊んだ結果として、自分の曲を知ってもらえる動線が作れるんじゃないかと考えました」

こうして生まれたのが、診断後にYouTubeのMV再生へと繋がるWebサービス「休日生態系診断」だった。プロダクトを通して自身の楽曲を聴いてもらう仕組みを、AIを使って自ら構築したのである。

鍵となった社内の信頼獲得と「個人情報をできるだけ持たない」設計

アップフロントグループは歴史ある大手芸能事務所であり、楽曲のサブスク全面解禁にも時間を要した慎重派にも見える。タレント個人が独断でシステムを作って公開しようとした際、組織からの反対はなかったのだろうか。

「私のマネジメントチームには『自分で責任を持ってやるなら頑張っていいよ』という文化があります。YouTubeの動画編集なども、自分で完結させるなら自由にやらせてもらえる環境でした。

ただ、最初から何でも許されていたわけではありません。私はハロー!プロジェクトのOGメンバーが出演するライブツアーなどで毎週変わるセットリストやゲストごとの調整、SNS運用の提案などもさせていただきました。その一つひとつの実績を通じて『宮本に任せても大丈夫だ』という信頼を関係各所から着実に得てきた実感があります。

手に職をつけるような感覚で実績を出しつつ、今の事務所のチーフマネージャーがIT領域に詳しく、私自身がリスク管理を考えて提出した仕様書を見て、OKを出してくれました」

一般企業でも、いち社員が非公式で独自ツールを開発して後から問題になるケースがあるが、宮本さんは「根回し」を徹底していたのである。そして提示した設計には、プロのエンジニアも驚く「リスク対策」がなされていた。

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