テストステロン:すでに確定している予定を動かすのは相手への申し訳なさもあるし勇気がいりますよね。でも、人生を劇的に変えるような千載一遇のチャンスが目の前を通り過ぎようとしている時や、大きな問題が突如襲いかかってきた時などは、リスケする勇気も大切です。勝負どころで一気に飛び乗れる柔軟さ、瞬発力、危機管理能力を備えた人は強い。
中野:そうですね。もちろん約束を守れなかった相手には礼を尽くして対応する必要がありますが、誠心誠意説明すればわかってくれるものです。
「必ず取り返しますから!」でアブダビ行きを断念
テストステロン:中野さんは約束を急遽キャンセルする場合、どうやって先方に伝えることが多いですか?
中野:最近、究極の選択を迫られた事例があるのでお話ししますね。ある時、社内で横領が発覚しました。しかも、運が悪いことに、そのタイミングでアブダビで開かれるチームラボの式典に、僕が心から尊敬する経営者仲間たちと出席する予定が入っていたんです。
かなり直前の判断になりましたが、僕は迷わず欠席を決め、同行するはずだった友人たちにキャンセルの連絡を入れました。飛行機のキャンセル料などで、実損は300万円近くにのぼりましたね。でも、そんなことは大した問題ではないんです。それよりもつらかったのは、大切な仲間たちの期待を裏切る形になってしまったことです。それが何より申し訳なかった。
テストステロン:アブダビに行くってビッグイベントですもんね。皆さん普段お忙しい中野さんとの旅行を楽しみにしていたはずです。
中野:そうなんです。ただ、会社を揺るがす横領事件を放置して自分だけアブダビで優雅に式典に出席するなんて、経営者として、一人の人間として絶対にあり得ないじゃないですか。事情を説明すると、仲間たちは「それはそうだろう。仕事に戻れ」と理解してくれました。それでも申し訳なさが消えなかった僕は、彼らに「必ず取り返しますから!」と宣言して、アブダビ行きを断念しました。
テストステロン:「必ず取り返しますから!」って素晴らしい言葉ですね。潔くて本当に気持ちが良い。そんな熱量で言われたら、どんなドタキャンだって笑顔で許しちゃいますよ。僕も使います!
中野:具体的にビジネスの形で返すのか、あるいは別の形なのか、その時点ではまだ不確定でした。ただ、この失態を糧にして、近いうちに必ず彼らにさらなる喜びをもたらす。そう自分に固く誓った忘れられない出来事ですね。
テストステロン:最高です。感情に流されず、それでいて不義理も決して許さない。優先順位のつけ方の極めて純度の高いケーススタディーとしてめちゃくちゃ勉強になります。ちなみに、僕は先日、前LINEヤフー会長の川邊健太郎さんから会食のリスケ依頼をされましたよ。
中野:川邊さんがリスケ!日本屈指の巨大企業のトップともなれば、スケジュール管理は文字通り鬼のレベルでしょうから、それは逆に貴重な体験でしたね。一体、どんな緊急事態が発生したのでしょうか?
テストステロン:それが、どうしても外せないハロプロのライブが入ったらしいです(笑)
中野:(笑)
テストステロン:そのライブをどうしても外せない熱い理由と、最速で再調整させてほしいという意思が綴られた、実に見事で潔いLINEが届きました。川邊さんが推し活に命を懸けているのは周知の事実ですから、メッセージを読んだ瞬間に納得、そして爆笑しましたよ。やはり生産性の高い人は人生の優先順位に対して一点の曇りもないなって(笑)
中野:やはり突き抜けた生産性を持つ人ほど自分の情熱に従って迷わずリスケを選択しますね(笑)
中野・テストステロン:皆さん、仕事の優先順位は明確に決めていきましょう!



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