仮に私が幸運にも、誰も思いつかないような案を作り出せたとしても、一か八かを繰り返す限り、必ずいつか致命傷を負うことになり、負債を抱えてビジネスの現場からは退場することになるはずです。
ここでは、アマゾンでのケースを用いて、目の前に一攫千金のチャンスが現れたとき、一か八かにならず、どのようにリスク管理して計画を実行していけばいいかの実例をご紹介します。なお、この事例は、あなたの会社の「時間とお金のリスク管理」にもまったく同じ構造が当てはまります。
攻めのリスクマネジメントとは、危険を避ける技術ではなく、チャンスを安全に取りに行くための設計図です。つまり、全力で攻める体制を作るためのセイフティーネット。
リスクマネジメント「4つのステップ」の中身
実際に私が行ったリスクマネジメントの手順は、こちらの4ステップです。
①コスト7億円の案をまとめるために、必要な期間を算出(2週間)
②見積依頼など自分は手を動かさないが、時間のかかるタスクを任せる
③“すごい案”を生み出すために使える時間を確保(3週間)
④期限内にすごい案を出せなければ、あきらめてコスト7億円の案でまとめる
これらをシンプルに要約すると「守りを担保してから攻める」となります。
まず、副社長へのプレゼン本番で、何も提案がないなんてことになれば大惨事です。そのため、この段階でコスト7億円かかる案をまとめるために必要な期間を明確にし、最低でもその案は提案できるよう担保します。アマゾンのケースでは2週間でした。この2週間は、プレゼン直前のまとめのために確保しておきます。
次に見積依頼など、自分は手を動かさないが時間がかかるタスクを、余裕のあるうちにすべて任せておきます。これをやっておかないと、いざ安全策の7億円の案でまとめる際に必要な情報に乏しく、提案が説得力のない机上の空論になってしまいます。
このように、できる限り情報は前倒しで集めておきます。このステップ1と2ができれば、攻めるための準備である守りが完了です。ここからは攻めていきます。


※ログイン後、コメント入力が可能です。