ここでは“すごい案”を生み出すために使える時間を明確にします。プレゼンまでの残り5週間のうち、7億円の案作成に必要な期間は2週間です。つまり差し引き3週間を、副社長を心の底から満足させる凄い案を見つけるために使えます。
一見、当たり前のようですが、この3週間という期間が明確になっているか否かで、リスクという観点では天と地ほどの差があります。もし4週間かけてもすごい案が見つからずあきらめた場合、残り1週間しかないので、7億円の案はまとめることはできません。
その場合、とても中途半端な内容をプレゼンしなければいけない羽目になり、私はアマゾン副社長から「無能」と判定されていたはずです。
最後は、ステップ3で明確にした3週間に全力を尽くします。しかし、この期間にすごい案を生み出すことができなければ、きっぱり諦め、安全策の7億円の案の作成に取り掛かります。
勝因は「攻めに100%集中」できたこと
結果的に、私はコスト700万円で利益40億円を実現する“すごい案”を生み出すことができました。約7億円のコストダウンです。ここで重要なのは「すごい案が偶然ひらめいた」のではありません。守りが担保されていたからこそ、攻めに100%集中できたという点です。
安全策がない状態での挑戦は、脳の片隅に常に恐怖が残ります。「出なかったら終わりだ」という恐怖は、発想を貧しくするものです。
一方、安全策がある挑戦は違います。撤退ラインもあるから、思い切って振り切れます。この差が、長期的に勝ち続ける経営者と、一発屋で終わる経営者を分けるのです。
このように、リスクをマネジメントすることこそが、安全かつ最強の攻めを可能にしてくれます。リスクを恐れる経営者になるか、リスクを設計できる経営者になるか。その差が、長期的な成長力を分けることになるのです。



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