加えて、ギフテッドの子どもには「非同期発達」と呼ばれる特性が見られることがある。これは、高い知的能力にそれ以外の側面(情緒や社会性、身体機能など)の成長が追いつかず、発達にアンバランスさが生まれる現象だ。たとえば、「実際の年齢は7歳だけど、知的能力は10歳の平均くらい。でも、社会性の発達は年齢相応」といった状況を想像してほしい。このような場合、大人びた受け答えから過度な期待を受け、自分の中の「子どもらしい部分」を押し殺すことになる子どももいる。
ギフテッドの子どもだから、といって、何でもできるというわけではない。「好きなことを何も考えず思いっきりできるのは、子どもの特権」と福田さんは考える。
心を閉ざしてしまう子を生み出さないために
また、ギフテッドの子どもたちを取り巻く環境についても、自身の経験から生まれた思いがある。
「似たような子どもと集まれる場所、というのがあった方がいいんじゃないかと思っています。才能を育てる場、というより、子どもたちが健やかに育つための場として」
周囲と分かり合えず、心を閉ざしてしまった自分。そうした子どもを生み出さないためには、共感し合える経験が大切だと福田さんは感じている。「感性が近い人と一緒にいられる、というのは、かけがえのないことだと思うんです」。
現在の生活について「年々楽しくなっている」と語る福田さん。その顔は今、とても穏やかだ。


※ログイン後、コメント入力が可能です。