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廃墟だった温泉旅館の《社員寮》をDIY…「壊したら二度と作れない」と東大生が解体を止めた"奇妙な路地裏"の今

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旧ひがき寮
かつて温泉旅館の社員寮だった「旧ひがき寮」。廃墟となってからは蔦に覆われ、窓は割れ、朽ちるに任せていたが…(写真:ミナカミロジウラ部)
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現在は、イベント時にマルシェ形式で1出店者あたり数千円の出店料を徴収し、その一部も活動費に充てている。ゆくゆくは、単発のイベント利用にとどまらない、賃貸のような継続的な貸し出しも模索中だ。

片付けで生まれたスペースが、出店ブースとして活用されている(写真:筆者撮影)

理想は"ご近所の抜け道"。答えは地道な活動の中に

ミナカミロジウラ部が目指す「町の縁側」は、観光地というより"サードプレイス"に近い。もともと旧ひがき寮のこの路地は、近所の人たちが大通りへ抜けるための生活道路として使われていた。その日常の延長線上に出店者がいて、知らない者同士が言葉を交わす――そんな空間が生まれたらというのが、3人が思い描く理想だという。

旧ひがき寮へ続く路地は大人1人がやっと通れる狭さだ(写真:筆者撮影)

とはいえ道のりは平坦ではない。担い手も資金も限られ、単独での資金調達には限界がある。それでも大切にしたいのは、「やらなきゃ」ではなく「やりたい」という気持ちだという。

今3人が力を入れているのが、観光資源化のための補助金申請だ。

単独では動けない部分を、地域のつながりが支えている。補助金申請についても、役場から提案を受け、協力企業とともに資料作りを進めているという。片付けでトラックが要るという話になった際も、その場で役場の職員がトラックを2台用意してくれたことがあった。東大にも可能な範囲で力を借りているという。

今はただ、地道にやっていくしかない。それでも、このみなかみ町でのつながりがあれば前向きにやっていける、と3人は感じている。「地域の人たちとともに、ここを大人の秘密基地のような場所にしていけたら」。それが、今のミナカミロジウラ部の思いだ。

ゆるやかな時間が流れる地域の交流の場へ(写真:筆者撮影)

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