今年のGalaxy Zシリーズは3モデルが用意された。縦折りでコンパクトさを目指す「Galaxy Z Flip8」、昨年のメインモデルと同じく縦に長い形状の「Galaxy Z Fold8 Ultra」に加え、今年は開くと横方向に長い「Galaxy Z Fold8」を発売した。
縦折りと横折りで用途が違うのは明確にわかる。だがそれだけでなく、映像や電子書籍の利用に向く横長のFold8と、折り畳んだ状態でスマホとして持ちやすく、開いた状態でもより画面が広いFold8 Ultraを「別のニーズ」として定義し、製品化した。
3種類の製品を発売し、マーケティングにも力を入れたことで、今回の新製品の出足は良好だ。サムスン電子ジャパン・常務 MX事業本部 CMO(最高マーケティング責任者)である小林謙一氏は、「直近の販売実績は、前作比で1.2倍になった」と手応えを語る。さらに、「SNSでの発信量は前作比で2倍になった」ともいう。
ライバル登場を前に「なぜ」から「どれを」にメッセージを変える
3機種展開に合わせ、サムスンは「なぜ折りたたみを使うのか」ではなく「あなたはどの折りたたみを選ぶのか」というマーケティングメッセージを強調した。折りたたみ型スマホを展開するメーカーは多いが、複数展開するところはまだ少ない。同じメーカーの中でも「選べる」こと自体を差別化要因として、市場のリーダーであるという認知を高めたい……というイメージが見えてくる。
サムスンは折りたたみ型スマホの市場で圧倒的なシェアを持つ。国内の調査会社・MM総研の調べによれば、2025年度の世界市場における折りたたみスマートフォンの出荷台数では、サムスンはシェア41.3%でトップ。中国メーカーのファーウェイが2位だが、同社のスマホが弱い日本市場では、サムスンのシェアは67.7%になる。
一方、今年はこの市場に、「アップル」という強力なライバルが参入してくる可能性が高い。アップルの発表は9月9日(アメリカ時間)であり、現状ではあくまで噂というレベルではあるが、アップルが折りたたみ型のiPhoneの発売を準備しているのは、ほぼ確実なことと見られている。


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