有料会員登録 東洋経済オンラインとは
ライフ #廃墟モールの経済学

開業時に社長が「採算が合うのか」と漏らしていた⋯ゆめタウンとの戦いに敗北「島根の旧ジャスコ」に見る"都市の変容"

7分で読める
平田ショッピングセンターViVA
「平田ショッピングセンターViVA」衰退の根底にあった街の変化とは?(写真:筆者撮影)
  • 坪川 うた ショッピングセンター研究家・ライター
2/4 PAGES
3/4 PAGES
4/4 PAGES

日常の買い物は複数立地するスーパーやドラッグストアへ行き、休日の買い物は「ゆめタウン出雲」や「イオンモール出雲」にまで車を走らせる。そんな消費行動に変化したと考えられる。

「ViVA」の核テナントであるホックが退店する2カ月前には、車3分ほどの近所にダイレックスがオープンした。

ダイレックス出雲平田店。サンドラッググループのディスカウントストアで、生鮮食品から日用品まで幅広く扱う(写真:筆者撮影)

「ViVA」は生活必需品のニーズだけを満たすには床を持て余し、休日のショッピングの場としては小さすぎるというジレンマを抱えてしまったのだ。

思い出とともに幕を下ろす

今回、旧平田市を歩いて感じたのは、街のあらゆるところから「ViVA」が見えるということだ。「ViVA」周辺の大型店集積地から少し歩くと、一面に緑が広がり、田んぼの中に「ViVA」がそびえているように見える。旧平田市に入る玄関口のひとつである西代橋あたりからも、「ViVA」のある街の景色を望む。

一面の緑と、奥に連なる山々に「ViVA」の白い建物が映える(写真:筆者撮影)
真ん中に小さく見える白い四角が「ViVA」の塔屋。これだけ離れていても「ViVA」が見える(写真:筆者撮影)

34年前、この田園風景の中に突如としてジャスコが現れてから、買い物の場としてだけでなく、きっと街のシンボルとして地域の人々に愛されてきたのではないだろうか。

家族で買い物にきた日々、友達とフードコートで喋っていたあの頃、イベントで盛り上がったあの日――。色とりどりの思い出とともに、「ViVA」は幕を下ろす。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数