「配信を始める前の私みたいに、『もう生きていけない、生きていたくもない、私なんか生きる価値ない』と思っている子が、いっぱいいる。その子たちの『私なんて』を、『私なんてじゃなくする』のが、いまのモチベーションです」
月30万円の副収入が増えるだけで、人生の選択肢は増える。
歌や和太鼓や芸能を目指す子たちにとって、配信は生計と露出の両方の足場になる。自分で歩けるようになるまで、彼女は後ろから押し上げる。教えた子に配信で抜かれても、「めちゃくちゃ嬉しい」と笑う。
「東大、商社、いつだって真面目に取り組んだから…」
人の輝く場所を見つける仕事。それは、優秀な仲間のいいところを見つけて「一緒にいたい」と動いてきた、あの日能研の少女の延長線上にある。
「結局、日能研があって、中高があって、東大があって、商社があって。真面目に取り組んできたから、ダメな時に手を差し伸べてもらえた。ちょっと無理してでもいいコミュニティに身を置いたことは、結果、悪いことばかりじゃなかった」
神童と呼ばれた子の行き先は、必ずしも「神童」の延長線上にあるわけではない。「努力できる子」と言われた少女は、努力の先に置かれていたレールから一度転げ落ちて、それでも人を喜ばせる場所に、自分の名前で帰ってきた。弥生という人の歩みは、才能の話であると同時に、居場所の話である。


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